『竜とそばかすの姫』で「すず」の声優を務める「中村佳穂」とは
今、『竜とそばかすの姫』のヒロイン・すず役に抜擢された中村佳穂さんに注目が集まっています。それもそのはず、中村佳穂さんは初主演のうえに初声優。彼女の名を知らない方も多く、「いったい何者?」と疑問を抱く方が多いのです。
じつは中村佳穂さんは「存在自体が歌」と呼ばれる歌姫。『竜とそばかすの姫』の世界を紡ぐ核として、彼女以外ありえないと思わせるほどの存在なのです。
そこでこの記事では、シンガーソングライター・中村佳穂さんの経歴や特徴を解説。また、劇中での演技の様子についても紹介していきます。
声優初挑戦|ヒロイン・すず役の「中村佳穂」とは?
『竜とそばかすの姫』でヒロイン・すず役を務める中村佳穂さんは、「存在そのものが音楽」と称されるシンガーソングライター。その独創的かつ驚異的な音楽センスから、天才と呼ばれることも多々あります。
今回、声優未経験だった中村佳穂さんがすず役に抜擢された理由は、細田監督の「歌唱シーンを重視したかったから」だそう(出典:日テレNEWS24)。劇中ではその狙いどおり圧倒的な歌唱力を披露し、観客からは「うますぎ」「歌で泣いた」など、絶大な評価を集めています。
では、中村佳穂さんとは一体どんな方なのでしょう?まずは中村佳穂さんの活動や経歴を辿っていきましょう。
経歴・ディスコグラフィー
中村佳穂さんは、京都出身、1992年生まれの29歳(2021年7月20日現在)。音楽活動を本格的に開始したのは20歳からで、楽曲リリースは2012年の自主制作CDからです。
ソロ以外にもデュオやトリオ、バンドなどさまざまなスタイルで音楽活動を行い、ライブツアーも精力的に実施、2016年には「FUJI ROCK FESTIVAL」にも出演しています。
2017年になると、Eテレの番組『シャキーン』へ楽曲を提供、2019年には二度目の「FUJI ROCK FESTIVAL」出場を果たしています。
また、2018年には自身のレーベル「AINOU」を、大手レーベル「SPACE SHOWER MUSIC」内に立上げ。レーベル所属後は1stアルバム『リピー塔がたつ』、2ndアルバム『AINOU』をリリースしています。
そして2021年、細田守監督の「歌唱を重視した配役」というキャスティングの白羽の矢が立ち、『竜とそばかすの姫』で初声優・初主演デビューを果たしました。
主なディスコグラフィ
- アルバム
- 口うつしロマンス(2014)
- リピー塔がたつ(2016)
- AINOU(2018)
- シングル
- どこまで(2015)
- Gatagoto Song Night Song(2016)
- 配信限定シングル
- きっとね!(2018)
- LINDY(2019)
- q(2019)
- Rukakan Town(2019)
- アイミル(2019)
中村佳穂は米津玄師も注目するシンガーソングライター
メディア露出こそ少ない中村佳穂さんですが、彼女の持つ独創性と飛びぬけた歌唱力は、音楽関係者の間では以前から話題になっていたようです。
2019年には米津玄師さんがツイッター上で「さいこー。」とコメントを添えて楽曲を紹介。
さらに、音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」では、SuperflyやOfficial髭男dismなど多数のアーティストを手掛けた音楽プロデューサー・蔦谷 好位置さんが2018年マイベスト10曲に紹介しています。
まだ一般的には知る人ぞ知るアーティストという印象が強いですが、『竜とそばかすの姫』への出演をきかっけに、多くの人が彼女の創る音楽を求めるようになっていくのではないでしょうか。
主題歌「U」を歌う声が美しすぎ!IMAXで見るべきという声も
作中でもっとも注目を集めているといってもいいのが、中村佳穂さんが演じるベルの歌声です。ベルは仮想世界「U」におけるヒロイン・すずのもう一つの姿で、50億を超えるアバターの中で一番注目されている存在、その歌声は多くのアバターたちが涙するほどです。
その設定が活きるのは、中村佳穂さんの圧倒的な歌声があってこそ。冒頭で披露される主題歌「U」に心を持っていかれてしまった方はかなり多いようです。
美しすぎる歌声に、「IMAX版で見るべきだ!」との声も。確かにあの歌声を一度聴いたら、もっといい音で聞きたくなるのは必然かもしれません。
演技のクオリティは?心配されるがまったく違和感無し!
歌手の声優起用、しかも未経験ということで、演技クオリティを心配する声もあるようです。確かに歌声重視と言っても、肝心の演技がイマイチでは感情移入できませんよね。
しかし、その心配をよそに劇中では初と思えないほど自然な演技を披露。「地味な女子高生」という設定にぴったりの、素朴さを感じさせる声が見事にハマっています。
そして特筆すべきなのが、セリフから歌へのシームレスな変化。歌うように語り、語るように歌う不思議な感覚は、「存在が音楽」と言われた中村佳穂さんならではの演技かもしれません。
すずの親友役としてYOASOBIのVo・幾田りらも出演
ちなみに、メインキャストにもう一人、若手シンガーから起用された方がいます。
それは、YOASOBIのボーカル・幾田りらさん。
すずの親友役を演じているのですが、あまりに自然な演技のため、見終わるまで気づかない人が続出。「りらさん演技うますぎでは?」の声も多数出ています。
ちなみに、ベテラン歌手の森山良子さん、坂本冬美さん、岩崎良美さんも、清水ミチコさん、中尾幸代さんと一緒に出演しています。すずを見守るおばちゃんコーラス隊というポジションなのですが、あまりの豪華さとパワーに圧倒されてしまうかもしれません。
「中村佳穂」は細田監督の世界観を彩る「歌姫」
『竜とそばかすの姫』のヒロインとして、流星のごとく現れた中村佳穂さん。作品を見た多くの方が「中村佳穂さんあっての作品だ」と語っています。
作中では歌姫を演じる中村佳穂さんですが、おそらく見た人の多くは中村佳穂さんの存在そのものが歌姫だと思ったのではないでしょうか。
作中でベルが多くの人の心を掴んでいるように、中村佳穂さんが日本中の心を掴む日はすぐそこかもしれませんね。
この人も上手かったけど、ネットで素顔知らずにみんなに聴かれてるってAdoじゃんって思った。